へーこら

人の畑の大根に手をかけ、周囲をおどおどとうかがう男性のモノクロイラスト

いかにも お金有るぞーっと
オーラを放つ若手社長様から

「安い単価で へーこら へーこら すんの嫌でしょ?」と言われ、すかさず

「屁ーこいて コラって」怒られるのは嫌ですね!と親父ギャグで返したが

気持ちの中に、何か堅いものを飲み込んでしまったような違和感と
確かに嫌だよなーと、異なる思いが交差した。

しかし、この仕事をしていて「へーこら」したことは一度も無い。
何故なら する必要が無いからである。

どこかで看板という需要が生まれ
それに対し、相談に乗り、相手の喜ぶ顔を想像しながら
行っている私達の仕事に
「へーこら」する必要がどこにあるのだろうか?

もっともお客様の方が(頼む方が)シンプルだ。
当社に価値が見いだせなければ
頼まないだけである。

その人に何を言おうとも 、
例え「へーこら」しようとも
価値が無いものは無いのである。

ある日、見積り依頼があった。
そこでデザイン案と見積り120000円程を提示した。

すると連絡があり、もう少し安くしたいので
【こちらに来てくれ】とのこと。そして事前に
指定した日時に電話をし、
そこで確約をとってくれと。

しかも安くしたい理由は、
今回の看板は必要としないもので
ある義理をたてて作るのだとか。

この依頼をあなたのご商売だとしたら受けますか?

これが100万円だったらすぐに応じる?
利益が無いから断る?

さて果たして私はどうしたか?

結論から言えば
私は、指定した日時に電話をし、
お伺いし、そして値引き交渉に応じた。但し値引きはしませんでしたが。

なぜそうしたかって?
それがビジネスであり、それがいつか
たくさんの収穫ができる種になると信じたから。

種を蒔かねば、作物は収穫できない。

作物を収穫する為に種を蒔く。
この行為に「へーこら」をする必要ない。

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